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ランダムにいらすとやのイラストから話を紡ぐブログ

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サプライチェーン攻撃



最近の情報セキュリティ関係で注目されている言葉に、「サプライチェーン攻撃」というものがあります。
例えば、PCを導入する際に、いくらPC上のセキュリティをしっかりしたとしても、マザーボードやキーボードなどに仕掛けがされていたら、情報はそこから漏れていってしまうというものです。

突然話題は変わるように見えますが、北朝鮮は、自国に持ち込まれる情報(特に、韓国の娯楽番組等)について厳しく規制しています。
韓国のドラマを見ていることが発覚すると、強制労働や処刑されることもあるそうです。

そのようなデータは電波として飛んでくる(ただし、受信機が規制されているのでなかなか見るのは困難ですが)ものと別に、USBメモリスティック等に入れられて帰国者が持ち込むそうです。もちろん、入国時にUSBメモリスティックは当然中身までしっかり見られます。では、どうやってごまかすのでしょうか。

これ、実は、USBメモリスティックのファームウェアが時限式になっていまして、設定した期間まで、ファイルが何も入ってないように見せかけるそうです。そして、しばらく待つと、保存していたファイルが見えるようになるそうです。
これも、(利用者が意図しているという違いはあるものの)、ある種のサプライチェーン攻撃と言えます。


考えてみれば、消費者のものとに製品が届くまでの間、生産者からずーっと流通の連鎖(サプライチェーン)で消費者にたどり着いているわけです。以前、毒ギョーザ事件、さらに古くは青酸コーラ事件やグリコ・森永事件等、サプライチェーンの中で毒物を入れたりする事件は度々起きているわけです。サプライチェーン攻撃はそれの現代版ということになるのでしょう。

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今年は邦画の当たり年



今年2016年は夏に公開した映画が立て続けにヒットするという、邦画の当たり年です。

まず最初が、「シン・ゴジラ」。
エヴァンゲリオンで有名な庵野秀明監督が東宝の看板キャラクターであるゴジラを題材として、盟友樋口真嗣とともに作り上げた特撮映画です。
いまさら「ゴジラ」なんて、という前評判を吹き飛ばす勢いで大ヒットしました。
内容的にはゴジラとそれに対応する日本政府を緻密に描いた作品で、リアリティが全面に出されています。
前作であるSF色が全面に出されている「ゴジラ・ファイナルウォーズ」とは対照的です。

さて、7月末に公開され、シン・ゴジラが今年最大のヒットと思われた時期に公開されたのが、新海誠監督の「君の名は。」です。

男女の意識入れ替わりモノという意味では、古くは「転校生」なんていう名作映画もあるわけですが、「君の名は。」は男女の意識入れ替わりにプラスして、歴史改変SFという切り口を与えることにより、入れ替わることよりも、入れ替われなくなることが問題となるというパラダイム・シフトを起こした作品です。

ちなみに、多数のアニメスタッフを解雇したスタジオ・ジブリのスタッフが多数参加しているそうです。


この記事を書いてる時点で、興行収入は、「シン・ゴジラ」が78億円、「君の名は。」が約172億円です。
これは、どれくらいの数字かというと、「君の名は。」は4位の「踊る大捜査線 THE MOVIE2」に迫る数字で、
「シン・ゴジラ」は、15位の「THE LAST MESSAGE 海猿」に迫る数字です。

いずれも、フジテレビを中心とした「世界の亀山モデル」(テレビではなく映画製作の方の)作品ですね。

ちなみに、「君の名は。」が「踊る大捜査線 THE MOVIE2」を超えたら、その上には、ジブリの三作品が控えています。
「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「もののけ姫」です。後ろ2つは後20億くらいなので、もしかしたら行けるかな、という気はしますが、「千と千尋の神隠し」は304億円です。流石にこれを超えるのは困難だと思います。


さて、興行収入で比較すると、古い映画は不利となります。鑑賞料が安かったからです。では、観客動員でゴジラシリーズを比較してみましょう。そうすると、トップに「キングコング対ゴジラ(1962)」の1255万人という数字が出てきます。
初期のゴジラシリーズは化物のようなシリーズで、最初の3作が、961万、834万、1255万という数字になっています。その後の「モスラ対ゴジラ(1964)」が722万、そこから徐々に数字を落とし、第15作の「メカゴジラの逆襲(1975)」でついに97万まで低下します。

その後、1984年に一旦復活(「ゴジラ(1984)」)で320万人を記録したものの、その後の平成ゴジラシリーズでは200万〜420万という数字で、初期の数字には及んでいません。

さらに、1999年に再度復活したミレニアムシリーズでは、最終的に100万まで落ちてしまいました。

それでも、観客動員100万人というのは、結構な人数ではあります。興行収入12.6億円は並の邦画なら充分な数字かもしれません。

シン・ゴジラは535万を超えており、第5作、「三大怪獣 地球最大の決戦」に近い数字となっています。最近の低迷を脱して「ゴジラのリビルド」に成功したといえるのではないでしょうか。


この2作品以外にも、「聲の形」や「この世界の片隅に」が評判が良いです。また、年末には、東映アニメーションの完全新作「ポッピンQ」が控えています。実はこれちょっと注目しているのです。


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ボーイスカウトとミリタリー



皆様、ボーイスカウトやガールスカウトの経験はありますか?私はありません。
昔はよく見かけたのですが、最近はあまり見かけません。自分の行動範囲がボーイスカウトやガールスカウトと一致しなくなったのか、それとも、人数が少なくなったのかというと、やはり、人数が少なくなったというのが大きいのかもしれません。

さて、ボーイスカウトは、"Boy Sco
ut"と書きます。"Boy"は少年ですが、では"Scout"はなんでしょうか?
実は、"Scout"は偵察、斥候、斥候兵、斥候隊等の意味があります。
そういう意味で、ボーイスカウトの制服を見ると、どことなく軍人っぽくないですか?

ボーイスカウトの創設者、ロバート・ベーデン=パウエルは、1908年に南アフリカにおける従軍経験からボーイスカウト運動の着想を得たそうです。
時期的に言うと、第二次ボーア戦争(1899年-1902年)でしょうか。

ボーイスカウトの育成目標である、自信、率先、勇気、多助、誠実、機知は軍人に求められるものとも一致しております。
また、ボーイスカウトで習うキャンピング等の技量もまた軍隊生活で役立つものです。

日本だと、軍隊っぽいというのは否定的なイメージで語られることが多いのですが、アメリカなどでは(特に男性は)軍隊出身というのは一目置かれる存在です。(ただし、不名誉除隊は除く)そういう、社会的環境においては、ボーイスカウトというのはもっと好意的に受け入れられるのかもしれません。

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CMとイメージ戦略



Youtubeで懐かしい80年代のCMを集めた動画を見ました。
その中で、懐かしいなと思ったCMに「武富士」のCMがあります。テンポの良い曲をBGMに女性ダンサーが大勢一斉に踊るというCMで、セリフらしいセリフもなく、最後に企業名を名乗るだけのCMです。

曲がキャッチーなのと、ダンサーのダンスが揃っていることがやはりインパクトにつながるのだと思います。
当時にあのCMを見た人にとっては、あの曲がサウンドロゴ的に感じるのかもしれません。

ああいう風に、製品やサービスではなく企業名しか宣伝しないCMをイメージCMといいます。
イメージCMは企業のイメージ向上のために行われるとされています。確かに消費者金融会社の武富士はイメージ向上が必要な会社なのかもしれません。

しかし、当時、武富士のCMの放送数はかなり多かったです。これは、単にイメージ工場が目的なのではなく、広告放送数を上げることにより認知を上げるということが目的だったのだと思います。
いざ、消費者金融を利用したい顧客が消費者金融会社を選択する際に、まず知名度が選択肢を選ぶ理由として強いからなのではないかと思います。事実、武富士は、このCMのあと業界最大手になります。

企業イメージCMというのはかなり余裕のある企業にしかできません。
そして、企業イメージCMというのは、企業が社会からどのように見られたいのかを投影したものになっていて非常に面白いです。

ちなみに、武富士は外資系に買収された後経営破綻し、現在は会社更生手続きや弁済手続きに専念しています。武富士のCMを見ないのはそういうことだったのですね。

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ナイチンゲールと医学と統計学



フローレンス・ナイチンゲールといえば、近代看護学の母としてよく知られています。
元祖、白衣の天使的なイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。

ナイチンゲールが看護士としての教育を受けた当初、看護士というのは患者の身の回りの世話をするだけの召使の様な色だったと言われています。
そんなおり、クリミア戦争が勃発します。ちなみに、クリミアといえば、先日ロシアが軍事行動を起こしたところでもあります。

ナイチンゲールは従軍看護婦として戦地に赴くことを決意し、看護婦とシスターからなる38名の女性を引き連れて行きました。

当時の現地の負傷兵の死亡率は42%とかなりの高率でした。それを病院内の衛生状態をよくすることによって5%まで改善したのです。


戦後、彼女らは記録を元に病院の状況について統計を取り、各種委員会に報告をしました。
イギリスでは、ナイチンゲールは統計学の先駆者として捉えられています。

ナイチンゲールは、ただ献身的に看護をした人物ではありません。
医療というものに統計を導入し、患者の生存率に病室の衛生が大きく関与することを見出した偉人なのです。

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